帯曲輪−− (おびくるわ) |
上部の平場に盛土が行われていますが、大半が地山の削り出しにより造られています。
(見学地点3参照) |
曲輪1−− |
上部の平場に確認トレンチは入れていませんが、裾部で見られた土層断面から盛土により構築された可能性が高いと考えられます。 |
曲輪2−− |
一部地山の削り出しが行われている部分も見られましたが、ほとんどが盛土により構築され、平場が作り出されています。また曲輪2は後世の開墾により裾部が削られており、本来はもう少し北側に張り出していたものと思われます。 |
中段平場− |
VI郭の中で最も広い平場で、VI郭の機能を推定する上で最も重要な部分と思われます。そしてこの中段平場ですが、ほとんどが盛土造成(最厚3mをこえる)により構築されており、現在のところ3回の大きな造成が確認されています(部分的な造成はさらに数次におよんでいます)。これらは出土している遺物などから以下の年代に行われたものと考えられます。
第1期:築城時・15世紀中頃
第2期:15世紀後半〜末頃
第3期:不明確ではあるが16世紀前半以降と考えられる
(各期の年代観については現段階のもので、今後整理作業を通し変更される可能性があります)
また、南側奥の虎口へとのびる道路状遺構(見学地点2)や溝状遺構(見学地点5)、竪堀(たてぼり)(見学地点4)、土坑群(見学地点2・3)も検出されており、VI郭の機能推定の手掛かりにもなっています。
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下段平場− |
東側(見学地点6)及び西側(見学地点1)において部分的な盛土が行われていますが、調査の結果、当時においてはほとんどが湿地帯として残されていたものと考えられます。 |
<出土遺物> 検出遺構内を中心に、造成土内からも多数の遺物が検出されています。 |
| 貿易陶磁器:青磁(せいじ)、白磁(はくじ)
国内産陶磁器:瀬戸(せと)・美濃(みの)産(天目茶碗(てんもくぢゃわん)、皿、摺鉢(すりばち)等)、常滑(とこなめ)産(甕(かめ)、片口鉢(かたくちばち))
在地産土器:カワラケ、内耳鍋(ないじなべ)、摺鉢、火鉢等
その他:渡来銭(とらいせん)、青銅製品、砥石 |