埋文データ

船形手黒遺跡遺構配置図


石枕(常総型石枕)
石枕古墳の埋葬施設に置かれた死者の枕です。滑石などの軟らかい石を加工して頭部を納めるくぼみを作り出しています。周囲を有段に削り出し、立花を装着する孔を穿ったものが当地方では一般的に見られます。主に千葉県北部から茨城県南部にかけて集中的に分布し、古墳時代中期前半から後期までの比較的短い期間のみ副葬されました。本遺物は馬蹄形で、縦29.2cm、横34.9cm、高さ8.0cmを測り、2段の高縁たかぶちと10個の立花孔、1個の副孔を有しています。

立花りっか
立花2個、もしくは4個の勾玉を背中合わせに倒立させて結合したような形をしており、石枕の孔に差し込む軸に取り付けたものです。本古墳では現時点で4本出土し、いずれも滑石製です。

銅鏡
銅鏡千葉県では100面あまりが確認されています。今回出土した鏡は直径約7.0cmであり、詳細はまだわかっていませんが、小型のぼう:人偏に方製鏡ぼうせいきょう(中国の鏡を模して日本で作られたもの)であると考えられます。

直刀
直刀刀のうちでも刀身に反りのないまっすぐなものです。古墳時代前期には主に両刃の剣が副葬されますが、中期に入ると次第に刀や弓矢へと様相が変化していきます。

鉄斧
鉄斧両端を内側に折り曲げて空洞をつくり、中に木の柄を差し込んで使用しました。弥生時代に大陸より伝わり、古墳時代には副葬品として用いられることが多いものです。

 

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