埋文データ
古墳の概要


 船形手黒1号墳(仮)は、墳丘の大きさ約25m、高さ2.2mの円墳です。古墳の周りには最大で幅5m、深さ80cmの周溝が巡っていますが、斜面に接している南側と西側にはつくられていません。古墳の墳頂部からは、穴を掘って直接木製の棺を納めた(木棺直葬もっかんじきそう)主体部が検出されました。
 主体部からは直刀、鉄斧などのほかに、滑石製の石枕と、それに伴う立花が出土しました。主体部の外側からは銅鏡も見つかっており、この古墳に埋葬された人物が複数存在した可能性を示唆しています。
 出土した遺物から、古墳は中期後半(5世紀後半)の可能性が高いと考えられています。副葬品から推測すると、被葬者は比較的大きな権力を持つ人物であったことがうかがえますが、現時点では詳細はわかっていません。いったいどのような人物が埋葬されていたのでしょうか。今後の調査および整理の成果が期待されます。
船形手黒遺跡1号墳

 

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