住居跡じゅうきょあとの調査は、平面へいめんの形がわかるようにすることから始まります。 そのために、まず住居跡にまった土がわかるまでジョレン ( 発掘道具はっくつどうぐ ) で 地面を平坦へいたんに削り、 土の色や質などの変化を 観察します。

 住居跡に埋まった土を掘り進める過程かていで見つかった遺物いぶつは、 記録が終わるまでそのままの状態で置いておきます。
 住居跡に十字形じゅうじがたに設定されているのは、土層観察用どそうかんさつようのベルト(セクションベルト)です。


 ベルトで土の埋まりかたを観察かんさつし、記録したものが 土層断面図どそうだんめんず(セクション図)です。 土層を注意深く観察すると、住居跡が人の手によって埋められたのか、火災などによって埋まったのかがわかります。

 ベルトをのぞいた後、遺物いぶつがどのような状態じょうたいで 埋まっていたかをカメラで撮影さつえいします。


 平板へいばんとレベルで遺物が見つかった位置と高さ(標高ひょうこう)を記録します。 ( 測量機器 ) 記録が終わった遺物は、遺跡名や見つかった遺構名いこうめいなどを記入きにゅう したラベルを付けてふくろ収納しゅうのうします。 ( 遺物ラベル )

 遺物がすべて記録され、柱穴はしらあななどの施設の調査も終わると、 調査終了の写真を撮るために、住居跡とそのまわりを掃除します。

 調査終了後は、調査員が脚立きゃたつのぼって写真を撮ります。 また、脚立では画面に収まりきらない場合や広い範囲を撮影したい場合は、 ドローン を使うこともあります。