ムササビ博士の考古学入門
  いせきQ&A
整理作業って、なーに?


いんば君: 発掘調査(はっくつちょうさ)が終われば、もう、調査は終わっちゃうの?

ムササビ博士: いい質問だね。発掘調査(はっくつちょうさ)の成果(せいか)を『発掘調査報告書(はっくつちょうさほうこくしょ)』として、1冊の本にしないと発掘調査(はっくつちょうさ)は終わったことにはならないのじゃよ。

いんば君: そうすると『発掘調査報告書(はっくつちょうさほうこくしょ)』って大切なんだね。

ムササビ博士: そうだよ。遺跡(いせき)を発掘した成果(せいか)を本にして、誰でも利用できるにしなければ、遺跡(いせき)の価値(かち)は半減(はんげん)してしまうのじゃよ。

いんば君: その本はどうやってできるの?

ムササビ博士: 発掘調査(はっくつちょうさ)が終わって、『整理作業(せいりさぎょう)』という仕事をしてからできるのじゃ。
具体的(ぐたいてき)な説明は、写真を見ながら説明するとしよう。 大まかに説明すると、住居跡(じゅうきょあと)・土器などは3次元(じげん)の世界のものだけど、図や写真、文章を使って2次元(じげん)の世界(発掘調査報告書(はっくつちょうさほうこくしょ))に収(おさ)めるの仕事なのだよ。

いんば君: 『発掘調査報告書(はっくつちょうさほうこくしょ)』を作るのは大変な作業なんだね。

ムササビ博士: 整理作業(せいりさぎょう)は、発掘調査(はっくつちょうさ)で得られた成果(せいか)を、現在の人々が追体験(ついたいけん)、活用できるようにするための作業といえるね。
教科書だけが歴史を学ぶ道具ではなく、君たちがいつも歩いている地面の下にも学ぶべき歴史が、たくさん眠っているのだよ。

 
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